問題を早期解決することで、
歯の寿命を
伸ばすことができます
Early treatment will protect your teeth
痛みや出血などのお口の問題をかかえ、ご来院された際は、まず一般歯科で診療を行います。また、はじめて当院にご来院された方は、より良い治療がご提供できるよう、カウンセリングでじっくりお話をお伺いしております。どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
虫歯はなぜできるの?
食事をした際に、歯の表面や歯と歯の間に残った食べかすに虫歯菌が集まり、増殖するのが虫歯の始まりです。虫歯菌は集合するとプラーク(歯垢)という塊になり、取り除きにくくなります。歯がべたついたり、ざらついた感じがするのは、このプラークが溜まっている証拠です。溜まったプラークは食べかすから酸を作りだします。この酸によって歯の表面の一番硬い部分であるエナメル質が溶かされ、虫歯になってしまうのです。
プラーク(歯垢)が形成され始めてから実際に歯を溶かす酸を作り出すまで24~48時間かかると言われています。そのため、1日1回きちんと歯磨きやフロスを行い、食べかすを取り除けば虫歯はできないのです。しかし、毎日きちんと歯を磨いていたのに虫歯になってしまった、という方もいらっしゃいます。その原因として考えられるのは、歯磨きやフロスを正しく使えておらず、食べかすが気付かないうちに残ってしまっていることです。歯磨きやフロスは正しく使えば、自宅で行える効果の高い予防法です。当院では、定期検診で正しいブラッシング、フロスの使い方の指導をしています。染め出しを行い、磨き癖などを患者様と一緒に確認し、丁寧に指導にあたっています。また、専用の機械を使って、普段のブラッシングでは落としきれない歯石や汚れを清掃するPMTCや歯を強くするフッ素塗布などもむし歯予防に効果があるため、おすすめしています。
また当院では、あなたのお口の健康を保ち一生涯に渡って守り続けるための口腔内全体の検査システム「デンタルドック」を行っております。新しい歯科医療として現在とても注目されている分野です。
一年に一度、体の健康診断を受けるように、歯の健康診断を行う習慣をつけてみませんか?初期の虫歯や歯周病は自覚症状がありません。そのためご自身が気付かないうちに症状が進行してしまっているケースが少なくありません。1本でも多くご自身の歯を守るために歯科ドックはとても重要と言えます。
なお、当院にはジャパンオーラルヘルス学会認定医が常駐しており、分かりやすく丁寧な説明ときめ細やかなサポートで検査を行っております。まずはお気軽にご相談下さい。
虫歯の進行
多くの方は歯がしみたり痛みを感じて虫歯に気付くのではないでしょうか。しかし、このように症状が出始めているということは、虫歯はかなり進行してしまっていると考えられます。虫歯の進行状態はC1~C4の4段階で分類されます。また、C1の手前のごく初期の虫歯は、CO(「シーオー」Caries Observation=経過観察)と呼ばれています。この段階の虫歯は歯を削って治すことはせず、歯ブラシやフロスの正しい使い方を指導して再石灰化を促進し、自然治癒を試みます。
今まで、虫歯治療は主に修復に重点が置かれてきました。しかし、虫歯になってしまった部分を削って埋めるというのは、細菌にやられた後の「後始末」です。本当に大切なのは、しっかりとした予防を行い、虫歯にならない強い歯を作ることです。たとえ虫歯になってしまっても、COの早期段階で歯を削らずに治療を終わらせることです。歯を削る行為は、歯や歯の周辺組織に大きな負担を強いります。そのため、たとえ虫歯が治ったとしても、歯の寿命が短くなってしまっているのです。ご自身の歯で一生涯にわたり、食事や会話が楽しめる、幸せな生活が送れるよう、日ごろのメンテナンスや定期検診を一緒に行っていきましょう!
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最初の危険信号です。歯の表面が少し溶け、白く濁り透明感の無い状態。
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エナメル質が溶け始めた状態。虫歯の始まりです。
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象牙質はエナメルより柔らかいため、象牙質に達すると進行が早まります。
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大きな穴が空いた状態で、歯の神経に達し激しい痛みを感じます。
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末期状態です。歯の神経は死に痛みもありません。歯を残すことはとても困難です。
MTM(メディカルトリートメント
モデル)を採用
FLOW MTMの流れ
治療の回数や場所を最小限にとどめ、一緒にできるだけ治療しないお口を目指しましょう。当院では、虫歯や歯周病の再発を防ぐために、MTM(メディカルトリートメントモデル)を採用しています。
まずはお口の中をしっかりと検査し、どこが患者様の弱点なのかを見極めます。そのうえで、患者様毎に予防プログラムを練り、実践のために指導させていただきます。その後、患者様の歯を可能な限り残す治療を行い、定期的なメンテナンスへと移行するのです。この一連の流れをMTMと言います。
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ケアプランの立案
痛みがある場合には応急処置を行ってから、ケアプランを実施します。まずは検査と問診によってお口の中を調べ、現状を把握します。検査や問診結果を踏まえ、どうすれば虫歯になりにくいお口になるのかを見極め、予防策を考えます。しっかりと計画を練った上で歯科衛生士によるブラッシング指導やバイオフィルムの除去を行います。
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ベーシック・トリートメント
ブラッシングなどがきちんとできるようになり、お口の中が汚れにくくなってきたところで歯石除去などのベーシックトリートメントに入ります。ブラッシングがきちんとできていれば、歯肉の腫れは落ち着いてくるため、歯石除去も痛みを少なくすることができます。お口の中の環境を整えることで、この後の治療の精度が高くなります。
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精密歯科治療
歯茎の状態が落ち着くと、歯科治療の精度も高くなります。歯周病の状態が改善することで、残すことのできる歯が増え、どうしても抜かなくてはならない歯を見極めることが可能です。この時点で歯茎の状態を調べ、問題なければ治療計画に基づき歯科治療を行います。
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再検査
全ての治療が適切に行われたかどうかを再度検査して確かめます。検査結果は患者様と確認しながらご説明いたします。ホームケアの状態も再度確認し、今後のメンテナンスの必要性などを再度お話しいたします。再検査の結果に問題がなければ、メンテナンスに移行します。
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メンテナンス
歯周病や虫歯は適切なメンテナンスとホームケアがなければ簡単に再発してしまいます。せっかく良くなった口腔環境を維持していただき、一生自分のお口で食事をし、おしゃべりができるように、定期的なメンテナンスを受けましょう。メンテナンス時にはホームケアの状態も確認します。
ATTEMPT
痛みの少ない治療への試み
どんなに高い技術を持っていたとしても、神経の近くまで進行してしまった虫歯の治療は痛みを伴います。歯の神経は刺激を感じると、興奮して痛みが増強することもあるため、麻酔をして神経を眠らせておくことは、とても大切なことなのです。しかし、
「麻酔は痛いから嫌だ」
というお声をよく患者様からお聞きします。
前述の通り、麻酔をせずに治療を行うのは、リスクが伴い、また、患者様にご負担をお掛けしてしまいます。そこで、当院では、麻酔時の痛みを軽減するために工夫をしています。
麻酔をするとき、痛みが出るポイントは大きく分けて2つです。
1つ目は針を歯茎に刺す時。
2つ目は歯茎の中にお薬を入れる時です。
1つ目に対して、当院では、2つの工夫を行っています。ます、歯茎に対して表面麻酔薬というジェル状の麻酔薬を塗ります。塗り薬のように歯茎に塗布することで、歯茎の表面からじわじわと効いて針を刺す時の痛みを感じにくくします。さらに、使用する針も、歯科用に販売されている中で最も細いものを使用しています。注射用の針は、技術革新により、どんどん細く作ることができるようになってきています。当院では常に情報を集め、新しいものを取り入れるように努力しています。
2つ目の歯茎の中にお薬を入れる段階においても、2つの工夫をしています。まず、お薬を体温くらいに温めることで、お薬の注入時の刺激を減らします。さらに、電動の麻酔器を使うことで、お薬を注入する圧力や速度をコンピュータ制御し、痛みを感じにくくしています。
このように工夫を凝らし、患者様により快適に治療を受けていただけるよう、努力しています。